2026年3月14日

【さいたま市ネット安心条例】インターネットの誹謗中傷に悩んでいる方へ

 みなさんこんにちは、埼玉県さいたま市の特定行政書士、田中太志です(当事務所のホームページはこちら)。みなさんは、さいたま市に『ネット安心条例』があるのをご存じでしょうか。これは2年前、令和6年4月1日に施行されたらしいのですが、私はつい最近まで知りませんでした。

 正式名称は、『さいたま市インターネット上の誹謗中傷等の防止及び被害者支援等に関する条例』ですが、『さいたま市ネット安心条例』と呼ばれているようです。太字にした部分が、条例の大きな2つの柱です。あなたは、X(旧Twitter)をはじめとするSNSなどで、誹謗中傷や、差別的な言動を受けて苦しんではいないでしょうか。もしそうなら、『さいたま市ネット安心相談』に悩みを打ち明けてみてください。ネットの誹謗中傷にくわしい担当者が、親身になってあなたの話を聴き、必要があれば、弁護士や心理士などの専門家へと案内してくれます。


 さいたま市民等であれば、誰でも無料で相談できます。電話による相談は、平日18時~20時に「0120-550955」まで。メールによる相談も受け付けています。我々は決して安くない市民税を納めているので、こういう機関は積極的に利用したほうがいいと思います。この条例の注目すべき点は、個人的には2点あります。

 1点めは「ネット上での、自分に対する言葉が、誹謗中傷や差別発言までは行かなくても、その言葉によって、あなたがとてもつらい気持ちになっているなら、相談できる」という点です。「この人の言葉が誹謗中傷かどうかは分からないが、とてもつらい…」となったら、気軽に相談して大丈夫です。

 2点めは、被害者だけでなく、加害者からの相談も受け付けている点です。「そんなつもりはなかったけど、私の投稿したつぶやきは、人を傷つけるものであったかもしれない。もし訴えられたらどうしよう…」みたいな不安に陥ることはあると思います。私もたまにあります。表現の自由(憲法21条)のギリギリを攻める文章を書くことがあるので。そういうときもお気軽に、『さいたま市ネット安心相談』に電話やメールをしてみてください。
【日本国憲法 第21条】
第1項 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
第2項 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
 ただ、『ネット安心相談』にも限界はあります。相談員は弁護士ではないので、訴訟などを手伝うことはできません。弁護士を紹介するにとどまります。また、発信者にも表現の自由が保障されているため、そこに不当に踏み入るような支援は、することができません。法律や条例は、憲法の範囲内でしか作ることができないのです。憲法に反するような条例がもしあったら、それは違憲であり、無効となります。

 『ネット安心相談』には一応そういう限界はありますが、あまり深く考えず、気軽に相談しましょう。相談員の人たちは、できる範囲で精いっぱい、あなたをサポートしてくれるはずですから。私もSNSなどでつらい気持ちになったら、『ネット安心相談』に電話かメールをしようと思っています。

 ちなみに私がスマホやSNSを使うにあたって念頭に置いているのは、アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』(久山葉子訳、新潮社)です。スウェーデンの精神科医が書いた本で、2021年にめちゃくちゃ売れたらしいけれど、私はつい最近まで知りませんでした。図書館で借りて読み、「もっと早く読みたかった! なんで誰も教えてくれなかったんですか!?」と思いました。これを読まずにスマホやSNSを使っていると、人生の大切なものを数多く失うことになるのは間違いありません。逆にこれさえ読めば、『ネット安心相談』に頼るような事態も激減すると思います。

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