みなさんこんばんは、埼玉県さいたま市の特定行政書士、田中太志です(当事務所のホームページはこちら)。
一時期は雨の日が果てしなく続き、悲しい気持ちになっていたのだけれど、最近は清々しい秋晴れが続いており、嬉しい気持ちになっている私です。みなさんはどのようにお過ごしでしょうか。
さて、タイトルの通り、2026年(令和8年)10月1日より、パートタイム・有期雇用労働者に関するルールがいくつか変わりました。これはパートタイム(短時間労働)の人や、有期雇用労働者(契約期間が決まっている人)を1人でも雇っている事業者は、すべて対象となります。
最も注意すべき変更点は、「正社員とパートさんなどの待遇差の理由について、労働者は、事業者に対して説明を求めることができる」という趣旨の文言を、労働条件通知書に記載することが義務となった点です。
労働条件通知書とは、事業者が人を雇い入れるとき、応募者に手渡す書面です。そこにさまざまな労働条件を記載して交付し、読んでもらい、応募者がその条件に納得したら労働契約を結ぶ、という流れになります。これについては以前このブログで解説してあるので、ぜひそちらもお読みください。
【令和6年4月改正】労働条件通知書について解説します
上掲の記事にも書きましたが、応募者をパートタイマーや有期雇用労働者として雇い入れようとする場合、通常の労働条件に加えて、以下の特定事項を通知しなければなりませんでした。
・昇給の有無。
・退職手当の有無。
・賞与の有無。
・パートタイム労働者の相談窓口。
・退職手当の有無。
・賞与の有無。
・パートタイム労働者の相談窓口。
この4つに、今回、「正社員とパートさんなどの待遇差の理由について、労働者は、事業者に対して説明を求めることができる旨」が加わったというわけです。これが労働条件通知書で明示されていない場合、10万円以下の過料の対象になり得ます。また、書面にこの文言を記載するだけでなく、パートさんなどから実際に「どうして同じような仕事をしているのに、正社員さんにはボーナスがあって私たちにはないんですか?」などと訊かれた場合、担当者は合理的な理由を述べて説明しなければなりません。
この点に関して、「同一労働同一賃金ガイドライン」の改正がありまして(これも2026年10月1日より適用です)、ボーナス(賞与)などを与える理由を明確にしておかなければなりません。「功労に対する報酬」として正社員にのみボーナスを出すのは、パートさんなどへの不合理な待遇差にあたり得ます。事業への功労はパートさんもしているからです。「正社員は責任の重い業務をおこなうため、その対価として」などとしなければなりません。「会社の業績に応じて支給する」として正社員にだけボーナスを出すのも好ましくありません。業績にはパートさんも貢献しているからです。賞与や退職金を与える理由を具体的かつ明確にして、会社の就業規則や賃金規定に記載しておく必要があります。
また、「雇用管理改善指針」も2026年10月1日から改定されました。これによると、上記のようにパートさんから正社員との待遇差について質問を受けた場合に、しっかりと説明責任を果たせるような体制を整えなければなりません。書面や規定を形式的に整備するだけでは足らない、ということです。労働条件通知書や就業規則などに記載してある文言を、文字通り実行できるようにしておく必要があります。
2026年10月1日から事業者がやるべきことは、主に以下の4つです。
・労働条件通知書の文面を改定する。
・パートさんなどから待遇差の理由を訊かれたとき用の説明書面を作成しておき、それに基づいて誠実に回答する。
・ボーナス(賞与)や退職金の規定を整備し(支給の理由を明確にし)、就業規則や賃金規定に記載する。
・これらについて説明する者を決めておき、説明をおこなったときはその内容を記録しておく。説明する者が何人もいると内容がバラバラになってトラブルの原因になるから。また、説明内容を記録をしておかないと、あとで言った言わないのトラブルになり得るため。
これらの対応をしておかないと、パートさん等とのトラブルに発展する可能性がありますし、労働局などから指導や勧告が入ってしまうかもしれません。そのような事態にならないよう、これらの対応をしっかりおこなっておくことを強くおすすめします。
【2026】できるだけお金をかけずに行政書士に合格したいあなたへ
最後に、私はnoteという場所でも文章を書いていて、行政書士、社労士、宅建士試験の合格法の記事や、日常に関するエッセイを毎週金曜日の夕方頃に投稿しています。最近は有料の記事しか書いていませんが、無料記事も100本以上ありますので、もしお気が向きましたらぜひ遊びにおいでください。


